TOP ライフスタイル 生活環境の変化でストレスを感じるのはなぜ?産業医に聞く「ストレスが起こる仕組みと対処法」

生活環境の変化でストレスを感じるのはなぜ?産業医に聞く「ストレスが起こる仕組みと対処法」

2020.06.19

緊急事態宣言が解除され、新たな日常のはじまりに戸惑いや不安を抱えている人は多いのではないでしょうか?

今日は産業医の大室正志先生に生活環境の変化でストレスを感じる仕組みと対処法を教えていただきました。

■生活環境の変化でストレスを感じるのは自然なこと

──全国で緊急事態宣言が解除されてから在宅勤務から通常勤務に戻ったり、子どもの学校再開など新たな日常がはじまり、漠然と不安を感じている人が多いと思います。

人間をはじめ動物にとって、環境の変化はストレス。新しい季節のはじまりや人事異動、幸せの象徴とも言える結婚ですら、環境が変化することに私たちはストレスを感じる生き物なんです。

緊急事態宣言の発令とともに在宅勤務をはじめた人は、いきなり強制的に環境が変わったわけですよね。今まで家は寝るための場所と割り切っていた人は、仕事ができる環境に整えたり、子どもがいる家庭では学校休園に伴い、家族と過ごす時間の配分を見直したり……。

画像:Travelerpix/Shutterstock

満員電車に乗って通勤していた人や上司との対面ストレスに悩んでいた人の中には、在宅勤務になったことでストレスが一時的に減っていた場合もあるかもしれません。

それが、緊急事態宣言解除を受けて、また元の生活に戻すために変化を強いられているわけですから、ストレスを感じて当然です。もし、今、日常に不安を感じている人がいたら、それは自然な反応と考えてみてください。

■「疲れやすい」「夜なかなか眠れない」など、異変を感じたら

画像:xiangtao/PIXTA(ピクスタ)

──どんな時に私たちは強いストレスを感じているのでしょうか?

みんなが辛い時は、相対的にみんなで我慢ができるのですが、働き方や生活に個人差が生まれる時により強いストレスを感じます。

緊急事態宣言が解除され、これからがまさに個人差が生じる時。ボーナスの時期には、見込んでいた収入が減るなどの個人差によって、一層強いストレスを感じる人が多いはずです。

鬱病になった人は、戦時中より戦後の方が多いってご存知でしたか? 過度のストレスは、身体のあらゆる不調につながりやすいので早めに対処することが大切です。

──不調をきたす前に予防できることはありますか?

「疲れやすい」「夜なかなか眠れない」など、異変を感じたら無理はせず、休日にたっぷり休養をとるなど、ご自身のケアに徹してください。

■メンタル面でしんどい時は自分の気持ちを素直に認めることが大切

──「やる気が起きない」など、メンタル面で不調を感じた時には、どうケアすれば良いですか?

まずは自分自身が不安やストレスを感じているということを早い段階で認めることです。

よく小学生が不登校になる時には「お腹が痛い」と訴えます。本当は学校に行きたくないのですが、それを言葉にして認められないから身体がSOSを出して、無理矢理、学校を休むことになるんです。もし、学校に行きたくないという気持ちを最初から認めていれば、不登校にならずに済んだかもしれません。

大人も同じで、ストレスを認めること。ストレスの根本原因を探ることでメンタル不調を極力抑えることが可能です。

画像:Pangaea/PIXTA(ピクスタ)

──職場の人間関係や家庭の悩みなど、いくら考えても自分では解決できないからこそ、たくさん悩んでメンタル不調に陥ってしまうこともあるのでは?

そうした状況下でストレスが慢性化してしまい、メンタル不調につながっていることは実際多いです。

ストレスの原因になっている現実自体を変えられるなら、それが一番なのですが、もし今すぐ解決するのが難しいという場合は、少しでも気分良く過ごせる方法を模索してみてください。

例えば、渋滞から抜け出したい時に道幅を広くできるなら、それに越したことはないですが、現実的に難しいので音楽を聞いたりして気持ちを紛らわすようなイメージです。

■良い解決策が見つからないなら、自分の悩みに精通したカウンセラーを頼って

画像:nonpii/PIXTA(ピクスタ)

──問題を解決する方法がない場合や自分では良い対処法が思いつかない場合はどうすれば良いのでしょうか?

自分で考えて良い解決策が見つからない時は、ひとりで悩まず誰かに助けを求めてください。自分の悩みに精通しているカウンセラーに相談してみることをおすすめします。

カウンセラーへのカウンセリングは、対面はもちろん最近は費用的に格安なオンラインカウンセリングサービスも出てきています。第三者に相談することで、ご自身の置かれている状況を客観的に把握することができ、自分では気付かなかった新たな視点が持てますよ。

生活環境が変わることで起こりがちなストレス。適切なケアをしながら、乗り切っていきたいですね(文/原田静香)

【取材協力】
※ 大室正志先生・・・大室産業医事務所代表。産業医科大学医学部医学科卒業。ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社統括産業医、医療法人社団同友会産業医室を経て現職。社会医学系専門医・指導医 著書「産業医が見る過労自殺企業の内側」(集英社新書)NewsPicks動画OFFRECO.レギュラー出演中。

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