TOP ローカル 奈良 彩色鮮やかな観音様に会いに行こう!特別公開 東大寺戒壇院千手堂

彩色鮮やかな観音様に会いに行こう!特別公開 東大寺戒壇院千手堂

特別公開 東大寺戒壇院千手堂

東大寺では保存修理・耐震化工事のため拝観停止中の戒壇堂に代わり、令和2年7月4日から通常非公開の千手堂を特別公開中。公開は平成25年(2013)以来7年ぶり。期間は工事終了までの約3年間を予定しています。

■千手堂の歴史

千手堂は戒壇堂の西側に位置するお堂。
鎌倉時代後期に東大寺の大勧進に任ぜられた圓照上人が建立しました。永禄10年(1567)三好三人衆と松永久秀の兵火によって焼失しましたが、慶長年間(1596~1615)に寺僧・成秀によって再建されました。平成10年(1998)にも火災によって被害を受けましたが平成14年(2002)に修復されています。

千手堂

■鎌倉時代の仏教世界を感じる 厨子入りのご本尊

堂内中央には本尊の千手観音立像と四天王立像(厨子と共に重文)が安置されています。
いずれの像も鎌倉時代中期に活躍した仏師集団・善派の特徴が見られ、千手堂創建時に製作されたと考えられています。室町時代にはすでに秘仏であったこともあり、後補はありますが当初の鮮やかな彩色や華麗な装飾が見られます。

仏像を安置する黒漆塗の春日厨子にもご注目!
扉には千手観音の眷属・二十八部衆や風神雷神、明王など、後板には補陀落浄土図が描かれます。
こちらは平成の火災での損傷が激しく、現在は新補のものが取り付けられています。

■こちらも注目!鑑真和上坐像

堂内入って右側には鑑真和上坐像が安置されています。鑑真和上というと唐招提寺のイメージがありますが、来日から入寂までの10年間のうち4年間を東大寺で過ごしています。
修理中の戒壇堂を創建したのも鑑真和上です!

千手堂の鑑真和上像は、江戸時代の享保18年(1733)に戒壇院長老・慧光の勧進により唐招提寺の鑑真和上像を忠実に模刻したもの。
唐招提寺像は乾漆造、千手堂像は木造といった違いがありますが、表情や雰囲気の違いを比べてみるのも一つの楽しみ方ですね♪

唐招提寺の鑑真和上像にそっくり!すごい技術です

■お参りを済ませたら御朱印をいただこう

今回、特別公開にあわせて新たに「千手観音」と「鑑真和上」 2種類の御朱印の授与を開始。
公開期間中限定なので、参拝の機会を逃さないように…!

御朱印 300円
御朱印 300円
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