緊急事態宣言解除から1ヶ月の神戸・大阪の感染状況に第4波の兆し。東京も増加傾向
2021年2月末で2回目の緊急事態宣言が解除されてから1ヶ月となる神戸・大阪。そして3月21日までで同宣言が解除された東京の感染状況を見てみました。まずは神戸市・兵庫県の状況から。
【兵庫県の緊急事態宣言】
1回目 2020年4月7日〜2020年5月21日
2回目 2021年1月13日〜2021年2月28日
2021年3月28日までの新規感染者数の推移はこのようになっています。
【神戸市】新規感染者数(週別)
グラフの山になっている部分がそれぞれ第1波・第2波・第3波と言われた感染拡大の時期に当たります。2回目の緊急事態宣言が解除された2021年2月末時点では新規感染者数は50人未満に落ち着いていましたが、その後再び増加傾向になっています。
直近1ヶ月の推移はこちらです。
【神戸市】新規感染者数(日別)
そして、同時期における兵庫県の新規感染者数の推移がこちら。
【兵庫県】新規感染者数(日別)
3月後半、特に23日(火)以降の増加が顕著になっています。気温が高くなってきたこと、また年度末であることもあり、会食や人が移動する機会が増えているのが増加の一因かもしれません。
これに加えて、感染力が強いとされる変異株の影響もあるとされています。
兵庫県の病床使用率は5割を超えており、国の感染状況を示す6指標のうちもっとも深刻な「ステージ4」が目前に迫っています。県災害医療センター(神戸市中央区)の中山伸一センター長は「第4波が始まったと考えざるを得ない」と発言しており、行楽シーズンを前にさらなる対策が求められる状況です。
【大阪府の緊急事態宣言】
1回目 2020年4月7日〜2020年5月21日
2回目 2021年1月13日〜2021年2月28日
続いて大阪府の状況です。
【大阪府】新規陽性者数(日別)
兵庫県と同じく3月23日(火)以降急激に新規陽性者数が増加し、3月28日(日)には323人の陽性を確認しています。
大阪府では特に、行動範囲が広い若い世代の感染者数が増えているようです。一方で重症化リスクが高い60代以上の感染者数に拡大傾向はみられないとのこと。
大阪府は第3波で看護師が不足したことを受けて、2021年3月から看護師をコロナ対応病院に派遣する「看護師人材バンク」を設置。病床の確保を進める上で、今後さらに広く看護師を募集することを検討しているようです。
【東京都の緊急事態宣言】
1回目 2020年4月7日〜2020年5月25日
2回目 2021年1月13日〜2021年3月21日
最後に東京の状況です。
【東京都】新規陽性者数(日別)
東京都は3月21日、近畿圏から3週間遅れての緊急事態宣言解除となりました。急激な増加は見られませんが、直近7日間の新規陽性者数は前週を上回っています。連日300人を超える新規陽性者を確認しているので予断を許さない状況です。
東京・埼玉・千葉・神奈川の1都3県は、4月1日から新型コロナウイルスの「リバウンド防止期間」とし、飲食店などに対する営業時間短縮の要請を続けると発表しています。また、都民・県民に対して引き続き不要不急の外出自粛の要請を続けるとのことです。
新型コロナウイルスに感染してから発症するまでの潜伏期間は1〜14日(一般的には5〜6日)とされ、発熱や咳などの症状が出る2日前から他人に移す可能性があるとされています。
感染のほとんどはマスクをしていない状態のときに発生していると言い、特に飲食の場面が多いそうです。休憩室や更衣室に入るときなど、居場所が切り替わる場面でも感染リスクが高まるんだそう。
マスクの着用、手洗い・手指消毒、換気を心がけるなどの感染症対策を改めて徹底していきましょう。
お花見など楽しいイベントが多い時期ですが、密にならない場所を選んだり、マスクを外す状況をできるだけ避けたりして安心して楽しめるように意識してみてください。
◆関連リンク
・神戸市 – 新型コロナウイルスについて
・兵庫県 – 緊急時用トップページ
・大阪府 -新型コロナウイルス感染症対策サイト
・東京都 – 新型コロナウイルス感染症対策サイト