2020京都の「祇園祭」大幅な神事縮小でも行われること
日本3大祭りの一つにも数えられている「祇園祭」は八坂神社のお祭りです。祇園祭は、平安時代に京都で猛威をふるった疫病(伝染病など)を鎮めるために始まったお祭りってご存知でした?
毎年、山鉾巡行や宵山をお目当てに多くの見物客で京都は大賑わい。今年(2020年)は残念ながら山鉾巡行や宵山はないものの、神事は大幅に縮小して執り行われる予定とのこと。※詳細は未定
お祭りの本来の意味を調べてみました!!
国家のピンチ!疫病退散を願って始まった祇園祭
祇園祭の起源は平安時代、疫病を鎮めるために始まった
約1200年前の平安時代はじめ、京都で猛威をふるった疫病を鎮めるために祭礼を行ったのがはじまり。
当初は「祇園御霊会(ごりょうえ)」と呼ばれ、禁苑であった「神泉苑」に矛を立て神輿を送り、祇園社(八坂神社)の祭神・スサノヲノミコト(薬師如来:仏教界のドクター的存在)をお祀りして疫病退散を祈願しました。
ちなみに、山鉾巡行が始まったのは鎌倉時代とされています。
祇園祭はあの歴史的大事件“本能寺の変”でも延期になっていた!?
実は今年だけではなく、伝染病の蔓延や戦争で神事や山鉾巡行が延期&中止になったことが幾度となくあったそう。
応仁の乱では30年以上も中断、織田信長が明智光秀により暗殺された“本能寺の変”の年は11月に延期、“禁門の変”では前祭巡行が中止に…。さらには明治時代にはコレラ流行のために11月に祇園祭が延期されたことも。
祇園祭は日本一期間と歴史が長く、神事が多いお祭り!?
開催期間は7月1日~31日の1か月
例年は7月1日~31日まで1か月間、様々な神事が執り行われる祇園祭。日本一期間が長く神事の多い祭とも言われています。八坂神社のHPから祇園祭1か月のスケジュールがご覧いただけます! ※今年は神事を大幅に縮小予定、詳細は未定
茅の輪で厄除け祈願「夏越祭」@疫神社
祇園祭の締めくくりとなるのが7月31日の「夏越祭」。疫病除けの神・蘇民将来(そみんしょうらい)を祀る「疫(えき)神社」。参拝者は茅の輪をくぐって邪気を払います。 ※今年に限り茅の輪は7月1日~31日まで
気になる!祇園祭期間中の京都人の風習とは?
家の玄関先に毎年新しい「厄除けちまき」、今年(2020年)は発送もOK
祇園祭で欠かせないのが「厄除けちまき」。祭神・スサノヲノミコトの伝説に因んで「蘇民将来之子孫也(そみんしょうらいのしそんなり)」と書かれた赤いお札が貼られています。京都では八坂神社や各山鉾町で授与された厄除けちまきを玄関先につるし、厄難消除を願う風習があるんです。
今年は八坂神社で特別に6月から7月31日まで授与(なくなり次第、終了)。今年に限り、八坂神社より厄除けちまきの発送も行っています。
▶お申し込み詳細はコチラ
氏子地域民が行ってきた「御千度詣」、今年は一般の参拝者もOK
祇園祭の初日に長刀鉾のお稚児さんが行うことで知られる「お千度」。
「御千度詣」とは、本殿のまわりを3度廻るおまいりの習わしのこと。古くから八坂神社の氏子地域の人々が、より大きなご利益を得るために行ってきたものでした。
今年はコロナ禍の収束を願って一般の参拝者も御千度詣ができます!御千度札と八坂神社の神紋入りの錦袋をセットで授与(社務所)。錦袋はシックなものから可愛らしい色味のものまで数種類ありますよ~。
京都の人は祇園祭期間中「きゅうり」を食べない??
御千度札の写真、八坂神社の神紋にご注目を!よく見ると「きゅうり」の輪切り断面にとても良く似ていませんか?そのようなことから祇園祭期間中は京都の人は恐れ多くてきゅうりを食べない風習があるなんてことが言われています。おもしろいですよね。
今年は特別に2月より、本殿横に季節外れの茅の輪が設置され話題を呼んでいます。コレラが流行した明治時代以来のことなんだとか。
平安京のころより幾度となく流行り病や大火に見舞われた京都。さまざまな厄除けの知恵が、脈々と現代にも受け継がれていることがわかりますね。
■■INFORMATION■■
八坂神社
http://www.yasaka-jinja.or.jp/
京都市東山区祇園町北側625
075-561-6155
社務所の受付は9:00~18:00
京阪祇園四条駅から徒歩10分