宇治の攻めてる「あの」パン屋さん!個性的な3店をご紹介!
今年1月にご紹介したパン好き必見!現地へ行って食べたい京都の個性派パン屋さん【3選】では、亀岡市、木津川市、福知山市のパン屋さんをご紹介しました。今回はその第2弾として、宇治茶と源氏物語のまち・宇治市のユニークなパン屋さんをご紹介!宇治らしい「あの」食材にこだわるパン屋さんや全国から「あの」ファンが集うパン屋さん、メディアやSNSで話題沸騰した「あの」パン屋さんの気になる現在、と、今回も宇治のお濃茶のようにギューッと濃厚な情報をお届けします!
10種類前後の「お茶のパン」がズラリと並ぶモグモグベーカリー
創業40年以上!宇治を代表するパン屋さん
宇治と聞いてまず思いつくのは、そう、宇治茶ですよね。まずは、この宇治茶を使ったパンにこだわるお店をご紹介します。JR宇治駅から徒歩4分、宇治橋通り商店街にあるモグモグベーカリーといえば、地元では知らぬ人がいない程有名なパン屋さんです。
創業は1977年。保存料や添加物を一切使用しないオリジナルブレッドは約100種類。季節感あふれる具材を使ったパンやもっちりとした食感がたまらない食パン、そして約30ものラインナップが揃うサンドイッチなど、「あぁ、近くにあったら毎日通うのに…」と思わずため息が出そうなほど、魅力的なパン屋さんなんです。
そして、店内の一角を占めるのが、お茶を使ったパンの数々。緑茶のあんパンやサンライズ(メロンパン)、ハードな食感もクセになる抹茶リュスティックなど毎日10種類前後が並ぶのだとか。緑茶や抹茶だけでなくほうじ茶を使ったクリームパンなど、お茶のバリエーションが幅広いところは、さすが日本を代表するお茶の産地・宇治といったところでしょうか。
サクサク食感のパンのなかには、抹茶あんと…。「茶壺」
数あるお茶系パンのなかでも特に人気を集めるのが、緑の帽子をのせたような姿がかわいい茶壺250円。店主の大脇光弘さん曰く「色々と試行錯誤を重ねて完成した自慢のパンです」と語る通り、メディアなどでも度々取り上げられ、多い月にはなんと約2000個も売れるのだそう!
そのままでもgood!トーストしてもおいしい!抹茶デニッシュ食パン
続いてご紹介するのが、大脇さんが「最近の自信作です!」とおすすめの抹茶デニッシュ食パン500円。宇治の老舗茶問屋から仕入れた粉茶と抹茶を生地に練り込んでいるのが特徴で、そのまま食べてもおいしいのですが、トーストするとさらに抹茶の風味が際立って、一枚、もう一枚とつい手が伸びてしまいます。(事実、編集部がそうでした!)
店人気のサンドイッチにも「お茶のパン」が!茗香(めいこう)ミックスパック
最後にご紹介するのが、お茶のパンを使ったサンドイッチ・その名も茗香(めいこう)ミックスパック280円。抹茶を使った食パン「茗香」の良さをより多くのお客さんに知ってもらうために作ったサンドイッチで、敢えてお茶のパンに合いそうなあんをサンドするのではなく、他のサンドイッチと同じように、卵フィリングやハムをはさんでいます。実際に食べてみると、抹茶の豊かな香りと卵やハムがいい感じでマッチ!「意外と合う!」思わずそんな言葉が口から出てきそうなサンドイッチなんです。宇治散策のお供に、ぜひお茶のパンを食べてみてはいかがでしょう!
■■INFORMATION■■
モグモグベーカリー
住所:京都府宇治市宇治妙楽26-1
TEL:0774-24-1267
営業時間:6時~18時
定休日:月曜、第1・2火曜
駐車場:店の正面にあるコインパーキングと提携
かわいいフォルムの「電車パン」が人気!手作りパンの店ぶんぶん
一目でわかる看板が目印
JR宇治駅から歩くこと約10分、国道沿いに「あ!パン屋さん」と書かれた看板を発見!こちらが、今回ご紹介する手作りパンの店ぶんぶんです。
かわいい電車パンが日替わりで販売!
こちらの名物といえば、かわいいフォルムの電車パン。京都の人におなじみの電車やデザインが魅力的な超特急、昔懐かしい機関車のパンなど、ラインナップはなんと34種類!(2019年9月現在)。一つひとつ時間をかけて細かく表現しているそうですが、値段はどれも1個253円。良心的なお値段もうれしいですね!
元々、おなじみさんから「イベントのために作ってほしい」と依頼されたのが電車パン誕生のきっかけなのだそうです。2016年に京都鉄道博物館が開館するとメディアでも度々取り上げられるようになり注目の的に。地元のお客さんに混じって遠くは東京や四国などからもわざわざお店を訪れて、お目当ての電車パンを購入しているとのことでした。
「博物館に行ってからこちらを訪れる人もいらっしゃるのですが、逆にお店に来て電車パンを買ってから博物館へ行くという人もいらっしゃるんです。どうやら、博物館の前で写真撮影するときに一緒に写してくれているみたいでして」と笑顔で語るのは、店主の原田明さん。
原田さんご自身も鉄道が好きで、店内は香ばしいパンと原田さんがコレクションした鉄道部品も数多く展示されています。なかでも編集部が一番驚いたのが、電車の模型を動かすことができるという鉄道シミュレーター。鉄道ファンでなくても思わずテンションが上がってしまいますよね!
それでは、電車パンの一部をご紹介!
電車パン(左)…34種類の電車パンは全てこのパンから始まりました。小倉駅や大久保駅でおなじみの電車をイメージ。なかにはチョコクリームがたっぷり入った、子供も大人もうれしいパンです!
特急電車パンK(右)…京都と大阪を結ぶ電車パン。2階立て車両があるあの電車をイメージしたのでしょうか…。かぼちゃの生地にカスタードクリームがサンドされています。
梅田行き電車パン(左)…四条河原町から大阪・梅田方面に行く人はおなじみですよね。チョコ味のパンのなかにチョコクリームと、チョコ好きならマストで買いたいパンです!
堅田行き電車パン(右)…滋賀県の湖西を走るあの電車をモチーフにした、レトロな雰囲気も感じられるパン。よもぎ生地にカスタードクリームが入っています。
大阪行き電車パン…個人的に「かわいい!」とセレクトした、大阪方面へ向かう電車パン。窓がとってもいい感じです♪
なつかしの超特急パン…今や博物館などでしかお目にかかれないなつかしの超特急をイメージ。中にいちごのクリームが入った、人気のパンです!
緑のバスパン…電車だけでなくバスのパンも販売されています。こちらは京都市内各地で走るおなじみのパン。お茶の京都・宇治らしく、抹茶生地のパンに抹茶クリームをサンドしているのも特徴なんです。
時には家族やお客さんからのリクエストに応えて新しい電車パンを作ってきた原田さん。「これからもラインナップは増やしたいんですけど、できれば地元・京都の人に喜ばれるパンを作っていきたいです。よく目にする『あの電車』がパンになっていたら、やっぱりうれしくなりますもんね」という言葉に、編集部も納得。店主の優しい人柄も伝わってくる電車パン。通信販売は行っていないので、ぜひお店を訪れてくださいね!
■■INFORMATION■■
手作りパンの店ぶんぶん
住所:京都府宇治市宇治半白8-94
TEL:0774-21-4417
営業時間:7時~19時
定休日:水曜
駐車場:店の前に1台
★電車パン・バスパンについて★
・日替わりで4~5種類のパンが午前10時頃に店頭に並びます。翌日販売予定の電車パン・バスパンの情報はtwitterでチェック!instagramではお店の情報を更新しています。
・希望のパンがあれば事前に連絡を!2日前までに予約をすれば準備してもらえます。
てんこ盛りで有名な麦わらぼうしの焼きそばパン!実は店が閉店!どこで買えるの?
人気が過熱しすぎて閉店→百貨店の催事でなら買える!
京都のなかでも、個性的なパン屋さんが多い宇治の街。京阪三室戸駅近くに、山盛りの麺が入った焼きそばパンで有名な麦わらぼうしというパン屋さんがありました。「ありました」と過去形で書いたのは、実は昨年お店を閉めてしまったからなんです。
「おかげさまで、メディアで紹介されたり百貨店の催事で販売させてもらったりするようになって、お店にもたくさんのお客様に来ていただきました。とてもうれしかった反面、多い日には焼きそば100人分をフライパンで作っていたこともあり『他のパンを焼きながら販売を続けるのは難しい』と判断して、お店を閉めることにしたんです」(山雄さん)
現在は、関西のほか、東京の百貨店の催事のみで販売している焼きそばパン。京都らしさを感じてもらおうと、東京の店舗限定で万願寺唐辛子や焦がした九条ネギを添えた焼きそばパンもメニューに加えたのだそうです。
「学生たちにおなかいっぱい食べてほしい」から「てんこ盛り」に
それにしても、いったいどうしてこんなに大量の焼きそばを入れるようになったのでしょうか。京阪三室戸駅の近くに、お店がオープンしたのは10年前。周辺には高校や大学、塾があったことから、たくさんの男子学生が訪れていました。昔も今も、男子学生から人気の惣菜パンといえば焼きそばパン。山雄さんが学生からの要望に応えていくうちにだんだんと焼きそばの量が増えていき、ついにはパンが見えなくなってしまう程になったのだそう。普通サイズで麺300g、少し小ぶりなミニサイズでも240gとなかなか大満足のボリューム。女性の方が一人で食べるのはちょっと難しそうですが、「自宅でご家族の方とシェアするために買っていかれる」(山雄さん)のだとか。やっぱり女性もこの焼きそばパンは気になるところです!
目指すのは、「子供の頃食べた焼きそばパン」
実は、「子供の頃は毎日焼きそばパンばかり食べていた」という山雄さん。特に、かつて近所にあったパン屋さんの焼きそばパンの美味しさが今でも忘れられないそうです。そんな“焼きそばパンフリーク”の山雄さんだからこそ、焼きそばにはなみなみならぬこだわりがあるのだとか。タマネギやニンジン、リンゴを独自にブレンドしたソースに加え、鶏ベースの秘密のダシが味にまろやかさと深みを演出しているのだそう。目指すのは「子供から大人まで美味しく食べられる」焼きそばパン。「自分が子供の頃食べたあの焼きそばパンに追いつこうとしているのですが、まだまだですね」と山雄さんは謙遜気味に語りますが、きっと次の世代の子供たちが、山雄さんの味を覚えてくれるはず!お話を聞ききながら、そんなことを感じました。
運がよければ工房でも焼きそばパンを買える日があるのだそう。ただし電話予約・受付は一切していないので、直接工房に行ってみてくださいね。
■■information■■
麦わらぼうし(工房)
住所:京都府宇治市宇治戸ノ内39
TEL:なし
営業時間:11時30分~売り切れ次第終了
駐車場:なし
★お店の情報などは、宇治麦わらぼうし公式instagramでチェックを!催事情報は宇治麦わらぼうし工房のinstagramで随時更新予定とのこと。こちらもフォローしてみてくださいね!