ビーチサンダルの発祥は神戸市!? 夏の必需品「ビーチサンダル」の製造現場に潜入
夏に欠かせないアイテムといえば、ビーチサンダル!
実は兵庫県・稲美町に、国産のビーチサンダルを50年以上前から作っている工場があるのを知っていましたか? 年間10万足のビーチサンダルを製造・販売している企業が『株式会社九十九(つくも)』です。
今回は、2019年5月31日(金)に読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』で放送された『情報喫茶店』より、ビーチサンダルの知られざる製造現場をご紹介します。
■1:50年以上前からビーチサンダルを製造している『株式会社九十九(つくも)』
兵庫県稲美町にある『株式会社九十九』の工場では、国産のビーチサンダルを50年以上も前から製造しています。
実はビーチサンダルは、神戸市長田区で誕生したんですよ。知ってる人はいましたか?
1950年代、ゴム製品の産業が盛んだった神戸市長田区のある会社にアメリカ人のデザイナーが、日本の草履をヒントに「アメリカでも売れるゴムの草履を作りたい!」と開発・製造を依頼し、生み出されたのです。
こうして誕生したビーチサンダルは、まずハワイで爆発的にヒットし、その後、逆輸入の形で、日本でも大人気になりました。
『株式会社九十九』は、昔ながらの国産にこだわり、『ビーチサンダル』(1,620円・税込)を年間10万足製造・販売しています。製造現場では、いったいどのようにして作られているのでしょうか?
■2:すべて職人の手作業で製造
最初の工程では、こちらの機械にある金型に原料を投入して、ビーチサンダルの鼻緒の部分を作ります。
原料には、ゴムに赤い着色料を混ぜたものを使用しています。
金型に原料のゴムを挟んだら、機械で熱を加えます。少し時間を置いて、出来た上がったものがこちら。
そこから、職人がハサミを使って、一つ一つ切り離していきます。形が複雑なため、機械化は難しいのだとか。細かな部分も手作業で丁寧に切り落とします。
■3:サンダルの土台を作る型抜きも一つ一つ丁寧に確認しながら行う
次に製造するのが、ビーチサンダルの土台の部分。『株式会社九十九』では、全19色の合成ゴムを取り揃えているそうです。
サンダルの土台部分は、サイズごとに異なる専用の金型で抜いていくそうです。この工程も職人さんの手作業で行われます。
右から左に金型をずらしながら、一つずつ型を抜いていきます。
一気に大量に型抜きしないのは、ゴムに傷や凹凸の不良品が無いかを一つ一つ確認するためなのだそうです。また、鼻緒を通す部分にも手作業で穴をあけていきます。
■4:驚きの方法で、ビーチサンダルの鼻緒と土台を合体
鼻緒と土台が出来たら、続いて二つを合体させます。
穴に対して、倍以上ある鼻緒のフック部分。これを通すのは、不可能にも思えますよね。
こちらの機械を使えば、いとも簡単に鼻緒のフックを通すことが出来るんです。
サンダルの土台を先に通し、鼻緒の部分を機械に挟み、引っ張ると……。
棒が徐々に、サンダルの土台のゴムの穴を広げて、見事に通過!
『株式会社九十九』では、これらの手作業で夏本番に向けて、1か月に3万足のペースで製造しているそうですよ!
いかがでしたか? 今や夏に欠かせないアイテムとなったビーチサンダル。『株式会社九十九』では、国産にこだわり、全工程を職人が手作業で製造していたとは、驚きですね。(文/原田静香)
【参考】
※ 読売テレビ『大阪ほんわかテレビ』(毎週金曜 よる7時~)
【画像】
※anna
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