【2024】京都の梅の名所11選〜春の訪れを告げる花〜
古来より春を告げる花として日本人の心を惹きつけてきた梅の花。8世紀に中国との貿易で輸入されて以来、さまざまな歌に詠まれるなど、身近な花として存在してきました。そんな梅の花が見事に咲き誇る、京都府内の名所をご紹介します。見頃に合わせてお出かけしてみませんか?
菅原道真公ゆかりの神社に咲く紅白の梅
【南丹市】生身天満宮/見頃:2月中旬〜3月下旬 ※順次開花
「日本最古の天神さん」として知られる、南丹市園部町の生身(いきみ)天満宮。祭神・菅原道真公が梅の花をこよなく愛したことから、参道の南側には梅園が設けられています。
梅園内には、旧園部町の花に選定された紅千鳥をはじめ、早咲き、遅咲き、八重一重など多彩な紅白梅が入り交じり、春先には梅の香りでいっぱいになるそうです。
梅園で採れた梅は「合格梅」として漬け込み、心願成就祈願の祈祷、お祓いを行ったうえで、合格祈願の祈祷やお守りを受けた方限定で授与されるとのこと。同様に、初宮詣りや厄除けなど各種祈祷を受けた方にも、撤饌(てっせん)として授与されるそうです。(どちらも数量限定)。また3月24日(日)には、梅を愛した菅原道真公をしのんで梅花祭(菅原道真公慰霊祭)が斉行されます。
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生身天満宮
TEL:0771-62-0535
住所:京都府南丹市園部町美園町1-67
拝観料:境内自由
アクセス:【公共交通機関の場合】JR園部駅西口から徒歩約12分
【車の場合】(京都方面から)京都縦貫自動車道八木西I.C.から車で約4分/(舞鶴方面から)京都縦貫自動車道園部I.C.から車で約5分
※舞鶴方面から向かう場合、八木西I.C.では降りられませんのでご注意ください。
公式FB:https://www.facebook.com/ikimitenmangu/
公式Instagram:https://www.instagram.com/ikmi_tenmangu/?hl=ja
写真愛好家も注目する梅の名所
【綾部市】綾部市梅林公園/見頃:3月上旬〜3月中旬
市の花に「梅」が選ばれている綾部市。こちらに、ぜひ訪れたい2つの有名な梅スポットがあります。そのひとつが、京都府立農業大学校から程近い場所にある綾部市梅林公園。約15,000㎡もの広大な敷地に、紅梅や鶯宿、南高梅など約450本が並び、紅白の梅花が訪れた人の目を楽しませています。
写真愛好家からも人気を集めるスポットだけあって、例年開かれるあやべ観光デジタルフォトコンクールでは、こちらの梅林で撮影した写真の応募が多数寄せられ、毎年のように入賞作品も選出されるとか。近くには綾部ふれあい牧場があり、ランチやカフェ利用も可能。平日は、公園の100m手前にある豊里コミュニティセンターで休憩もできるとのことです。
梅の開花に合わせてイベントも開催されます。3月16日(土)19時からは、打ち上げ花火が夜空を彩ります。3月17日(日)には、梅林公園うめ梅まつりも開催予定。こちらもぜひ楽しみにしてください!
◎梅林公園うめ梅まつり
開催日時:3月17日(日)10時~14時
うめ梅まつりに関する問合せ:豊里コミュニティセンター(TEL:0773-47-0150)
■■INFORMATION■■
綾部市梅林公園
住所:綾部市舘町畑山86
入園料:無料
アクセス:【公共交通機関の場合】JR綾部駅からあやバス志賀南北線「舘バス停」下車、徒歩21分
【車の場合】国道27号「味方」交差点から丹波大橋を渡って府道8号線を直進。「鳥ヶ坪」交差点を右折して府道9号線に入る。「栗町」交差点で右折して、豊里郵便局の手前を左折し北へ進む。
梅の見頃など綾部市梅林公園に関する問合せ
綾部市農政課農業振興担当(TEL:0773-42-4267)
丹波の里山を彩る約80本の梅の木
【綾部市】和木町松原梅林/見頃:3月上旬〜3月中旬
市の南東部に位置する和木町松原梅林。この周辺も綾部市を代表する梅の名所です。由良川から沸き立つ霧と山霊の気の澄が出合って和木梅を育てるといわれ、現在、南高梅や鶯宿、竜狭小梅など約80本の梅の木が植栽。花が咲きこぼれる季節になると、丹波の里山に春がやってきます。
この地域は昔から「梅の里」としても知られ、地域の方々がこちらの梅を使って作る小梅漬けや梅干し、梅ジャムといった、昔ながらの製法にこだわった加工品も魅力です。3月10日(日)は和木町梅まつりが開催予定。梅林内の散策が満喫できる他、梅の加工品や和木味噌、焼菓子、和菓子などの販売や、各種屋台、飲み物等の販売が行われます。また3月3日(日)〜17日(日)の10:00〜15:00は梅林が開放され、観梅が楽しめます。
和木町松原梅林から車で4分ほど走った場所には、山家(やまが)ふれあいの駅があり、和木梅の加工品や山家地区で採れた新鮮な野菜が購入できます。店内カフェ・喫茶ふれあいの駅では、地元の無農薬ケールを使ったグリーンスムージーなどが楽しめますよ。
また、和木の大きな梅干しがまるごと入った「梅おろしうどん」や、地元の米、野菜、和木の梅干しなどがふんだんに使われた「店主の気まぐれ弁当」もぜひ食べてみたいメニューです。(お弁当はテイクアウト可能)
和木町松原梅林へは、JR綾部駅から車で約10分のアクセス。公共交通機関を利用する場合は、あやバスで上林線西原バス停下車、またJR綾部駅南口にあるあやべ観光案内所でe-BIKE(電動アシスト自転車)のレンタサイクルを利用するのもおすすめです。
◎和木町梅まつり
3月10日(日)
時間:10:00~15:00
場所:松原梅林(綾部市和木町松原)
問い合わせ:和木町農林業振興組合 組合長 谷口和紀さん(090-2352-1087)
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和木町松原梅林
住所:綾部市和木町松原
アクセス:【公共交通機関の場合】あやバス「西原町バス停」下車、徒歩約10分
【車の場合】JR綾部駅から車で約10分
問い合わせ:0773-42-9550(綾部市観光協会)
山家ふれあいの駅(喫茶ふれあいの駅)
TEL:0773-21-5529
住所:綾部市上原町戸尻8-5
営業時間:9:00~15:00
定休日:水・木曜
明智光秀が築いた城址で愛でる美しい紅白の梅
【亀岡市】丹波亀山城址/見頃:2月中旬〜3月中旬頃
JR亀岡駅から歩くこと約10分。市の中心部にある丹波亀山城址は、天正5(1577)年頃に明智光秀が丹波攻略の拠点として築いた城です。
当時、収容兵力は安土城を上回り、壮麗さでは大坂城を凌ぐ日本一の五重層塔型天守がそびえる立派な構えだったといわれています。しかし、明治時代の廃城令によって城郭が解体されると、所有者は転々。荒れ果てた城址は宗教法人大本が入手し、石垣などが修復されました。
敷地内には、梅の花が咲き誇る梅林が主に正門(黒門)入口横の石垣付近と武道館前の2ヶ所にあり、紅梅や八ツ房梅、緑萼梅(りょくがいばい)など約500本の梅木が大切に育てられています。年によって変動があるそうですが、毎年1,200~1,500kg程の梅の実が収穫され、梅干しとして大本の食堂などで提供されています。
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丹波亀山城址(大本本部)
TEL:0771-22-5561(大本本部)
住所:亀岡市荒塚町内丸1
神苑参観料:大本神苑拝観券300円(中学生以下は無料)
※大本神苑拝観券で、「ギャラリーおほもと」、花明山植物園、大本神苑内が参観可能
受入時間:9時30分~午後4時(申し込み受付は3時30分まで)
アクセス:JR亀岡駅から徒歩約10分
雪月花の三庭苑のひとつ梅苑「花の庭」で愛でる梅の花
【京都市】北野天満宮/見頃:2月中旬~3月中旬
北野天満宮は、全国に約12,000社ある天満宮・天神社の総本社。境内には御祭神・菅原道真公(菅公)ゆかりの梅が50種、約1,500本が植えられており、なかでも御本殿前にある飛梅は、菅公が自邸の紅梅殿で愛でられていた同じ種の梅を、代々守り受け継がれてきた梅の木です。この御神木は、無実の罪で大宰府に左遷された菅公を慕って、梅の木が京の都から大宰府まで一夜で飛んで行ったという「飛梅伝説」伝承の木といわれています。
※大宰府は昔の表記です
2月1日からは「雪月花の三庭苑」のひとつ、梅苑「花の庭」が開苑されます。雪月花の三庭苑とは、江戸時代の歌人・松永貞徳が作庭した妙満寺の雪の庭、清水寺の月の庭、北野天満宮の花の庭の総称で、江戸時代に名を馳せた名庭。花の庭は明治時代の廃仏毀釈の際に失われてしまいましたが、独自の解釈によって2022年に梅苑の中に再興されたことで、雪月花の三庭苑が復興されました。
苑内は梅の木の間を縫うように続く散策路や展望台が設けられており、多用多種の梅の花を様々な角度から観梅することができます。
また、2月23日からはライトアップが行われ、約700燈ものロウソクが梅の花を柔らかな灯りで照らし出す幻想的な光景を楽しむことができます。
◎梅苑「花の庭」
期間:2024年2月1日〜3月下旬
時間:9:00〜16:00 ※15:40受付終了
拝観料:大人1,200円、小人600円(梅茶・菓子付)
◎梅苑「花の庭」ライトアップ
期間:2024年2月23日〜3月17日間の毎週末(金・土・日)に公開
時間:9:00〜20:00 ※19:40受付終了
拝観料:大人1,200円、小人600円(梅茶・菓子付)
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北野天満宮
TEL:075-461-0005
住所:京都市上京区馬喰町
拝観時間:7:00~17:00
アクセス:京福電車「北野白梅町」駅下車徒歩約5分/市バス「北野天満宮前」下車徒歩すぐ
小野小町ゆかりの地に咲く遅咲きのはねずの梅
【京都市】隨心院/見頃:3月中旬頃
隨心院は991(正暦2)年に弘法大師空海の8代目の弟子にあたる仁海僧正によって建立された寺院。平安時代の歌人、小野小町が余生を送った場所としても知られており、境内には小町が朝夕、顔を映して化粧をしたと伝わる小町化粧井戸をはじめ、恋文の供養のために建立されたと伝わる文張地蔵など、ゆかりの史跡が多く残されています。3月上旬からは総門南側にある「小野梅園」が開園されます。
小野梅園では、遅咲きの梅として知られる「はねずの梅」や約200本の紅白梅が美しく咲き誇ります。また、毎年、3月の最終日曜日には勅使門前に設置された舞台で「はねず踊り」が開催されます。はねず踊りとは、小野小町を慕って「百夜通い」をした深草少将の伝説をわらべ唄に合わせて踊る演舞。はねず色(薄紅色を指す古語)の着物に身を包んだ少女たちが、紅梅を花笠にして舞う様子は、愛らしくも見応えがあります。
◎小野梅園
期間:2024年3月9日(土)~3月24日(日)
時間:9:00~17:00(受付終了16:30)
入園料:300円、小学生以下無料
◎はねず踊り
期間:2024年3月31日(日)
時間:11:00〜/12:30〜/13:30〜/15:00〜 ※演舞内容はこちらをご覧ください。
拝観料:大人:1,000円、中学生、800円、小学生以下無料
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隨心院
TEL:075-571-0025
住所:京都市山科区小野御霊町35
拝観時間:9:00〜17:00(受付終了16:30)
拝観料:500円
アクセス:京都市営地下鉄 東西線「小野駅」より徒歩5分
うっとりするほど美しい雅やかなしだれ梅
【京都市】城南宮/見頃:2月下旬~3月上旬
平安遷都にあたり皇城の南に守護神として創建された、京都市伏見区の城南宮。「方除(ほうよけ)の大社」として信仰を集め、方除・厄除・家庭円満・会社繁栄の御利益を求めて、多くの人が訪れています。
神苑「楽水苑」は、源氏物語に登場する約80種の草花が植栽されていることから、別名「源氏物語 花の庭」と呼ばれている名所。春の山、平安の庭、室町の庭、桃山の庭といった趣の異なる庭からなり、季節ごとに美しい景色を楽しめます。
春の山には150本のしだれ梅が薄紅色や紅白に染まり、その開花は京都の早春の風物詩として有名。しだれ梅は、咲き始め(探梅)から見頃(観梅)、散り際(惜梅)と移りゆく様も雅やかで、思わずうっとりするほどの美しさです。
また、城南宮には150種400本の椿が植えられており、12月から3月まで多彩な椿の花を楽しめるのも魅力的です。
2月18日(日)から3月22日(金)までの期間は、恒例のしだれ梅と椿まつりが開かれます。梅の花を冠にさした巫女が梅の枝を手に持ち神楽を舞う「梅が枝神楽」や梅の花守りの特別授与(初穂料1,000円)、参道では植木市の出店や名物・椿餅の限定販売も行われます。
しだれ梅の開花状況は城南宮の公式HPで公開されています。ぜひチェックしてから訪れるのがおすすめです。
◎しだれ梅と椿まつり
期間:令和6年2月18日~3月22日
時間:午前9時~午後16時30分(受付 午後16時終了)
拝観料:大人(中学生以上)1,000円、小学生600円
「障がい者手帳」を提示の方500円(付き添いの方1名まで500円)
*団体:20名以上の場合、大人900円(中学生以上)、小学生500円
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城南宮
TEL:075-623-0846
住所:京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
拝観時間:9時~16時30分(受付は~16時)
拝観料:境内自由、神苑拝観大人1,000円(2月18日〜3月22まで 季節により変動)
アクセス:京都市営地下鉄・近鉄竹田駅から徒歩15分、市バス停「城南宮東口」から徒歩3分、JR京都駅からタクシーで20分
京都の街並みを借景に楽しむ紅白の梅の花
【京都市】正法寺/見頃:2月中旬~3月中旬
京都市の西部、穏やかな大原野に佇む正法寺(しょうぼうじ)は、奈良・唐招提寺を創建した鑑真和上の高弟・智威大徳(ちいだいとく)が、天平勝宝年間(749~757)に、春日禅房という庵を開きこの地に隠棲したことが始まり。弘仁年間(810~824)には弘法大師・空海がこの地を訪れ、厄除けのため聖観音を彫刻したことでも知られています。
正法寺は、応仁の乱で一時焼失しましたが、元和元年(1615)に、慧雲(えうん)・長圓(ちょうえん)の両律師によって再興。「西山のお大師さま」として親しまれています。また、境内全体で約600tもの巨岩が集められていることから「石の寺」とも呼ばれている同寺。なかでも東山連峰を借景とした山水庭園「宝生苑」には、鳥やペンギン、ウサギなど、動物の形に似た石が16種類配され、「鳥獣の石庭」とも呼ばれています。
桜の名所として知られていますが、約100本の梅の木が並ぶ梅林の美しさも忘れてはいけません。京都盆地を望む場所にあることから、京都の街並み、東山の山並みを一望できるロケーション。京都の景色とのコントラストが見事な梅林は、ここならではの絶景です。
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正法寺
TEL:075-331-0105
住所:京都市西京区大原野南春日町1102
拝観時間:9時~17時(最終入場16時30分)
アクセス:JR向日町駅または阪急東向日駅から阪急バス「南春日町」下車、徒歩10分/阪急桂駅西口から京都市バス「南春日町」下車、徒歩10分
道真公が名残を惜しんだ地に咲く梅の花
【長岡京市】長岡天満宮/見頃:2月下旬から3月中旬
菅原道真公が生前、在原業平(ありわらのなりひら)らと共にしばしば訪れ、詩歌管弦を楽しんだ長岡京。長岡天満宮は、道真公が太宰府へと左遷された際にこの地に立ち寄り「我が魂長くこの地にとどまるべし」と名残を惜しみ、自作の木造を祀ったことが神社の創立といわれています。
約2万㎡もの広大な敷地内には、キリシマツツジなど四季の自然を楽しめますが、春先の主役といえば梅の花。本殿前をはじめ境内の各所、隣接する長岡公園梅林では、紅梅や八重寒紅梅、しだれ梅、鶯宿梅、蝋梅といった約300本の梅の木があり、例年2月下旬から3月中旬にかけて見頃を迎えます。
3月9日(土)には、祭神・菅原道真公の御神霊を慰める梅花祭が開かれます。梅花を添えた特別な神饌(しんせん)をお供えし、神職も梅花の枝を冠に挿して奉仕します。協賛茶席も設けられるので、足を運んでみてはいかがでしょうか。
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TEL:075-951-1025
住所:長岡京市天神2-15-13
拝観料:境内自由
アクセス:阪急京都線長岡天神駅から徒歩約10分、JR長岡京駅西口から徒歩約20分
梅の新名所!三室戸寺のしだれ梅
【宇治市】三室戸寺/見頃:2月中旬〜3月下旬
三室戸寺は奈良時代に光仁天皇の勅願により創建された宇治市の古刹。四季を通して美しい花々に出合えることから、京都屈指の花の名所として知られています。また、境内には源氏物語の「浮船」の石碑があり、ゆかりの地としても注目のスポット。
2022年に開園した梅の新名所「しだれ梅園」では、7,000㎡の広々とした敷地に約250本のしだれ梅が咲き誇り、満開時にはピンクや白の梅の花がまるでシャワーのように降り注ぎます。
梅園は高台に位置しているため、散策しながらしだれ梅と宇治市内の眺望を楽しめるのも魅力です。園内には茶屋もあるので、ぜひ立ち寄ってくださいね。
※しだれ梅園まで距離があります。急坂急階段のため車椅子等は禁止です。
◎しだれ梅園
期間:2024年2月17日(土)~3月31日(日)
時間:8:30~15:10
拝観料:大人:1,000円 小人:500円
※開園期間は開花状況により変更あります。
三室戸寺について詳しくはこちらもご覧ください▼
■■INFORMATION■■
三室戸寺
TEL:0774-21-2067
住所:京都府宇治市莵道滋賀谷21
拝観時間:4/1-10/31は8:30〜16:30(最終受付15:40)、11/1-3/31は8:30~16:00(最終受付15:10)
アクセス:京阪「三室戸」駅から徒歩15分
季節の花についての詳細情報はこちらから要チェック↓
https://www.mimurotoji.com/event/index.html
鎌倉時代から人々に愛されてきた京都府下最大規模の梅林
【城陽市】青谷梅林/見頃:2月下旬~3月中旬
京都府南部・城陽市にある青谷梅林(あおだにばいりん)は、南東部の丘陵地に広がる府内最大の梅林で、約20ヘクタールの面積に城州白をはじめ白加賀などの梅が植えられています。梅林の起源は定かではありませんが、鎌倉時代には後醍醐天皇の皇子・宗良(むねよし)親王が和歌で詠んでいたことから、その頃には梅林があったという説もあります。
2月下旬から3月中旬にかけて梅が咲き誇るようすは、大きな白布を広げたように白一色となってどこまでも梅の香りに包まれます。
城陽市で生産されている「城州白(じょうしゅうはく)」は、大粒で果肉が厚く、桃のように芳醇な香りがするといわれています。
2月23日(金)~3月10日(日)の期間は、青谷梅林梅まつりが開催されます。期間中は、売店でおみやげなどの販売もあります(全日10:00~15:00)。美しく咲き誇る梅の花を楽しんでみるのはいかがでしょうか。
◎青谷梅林梅まつり
開催期間:2月23日(金)~3月10日(日)
時間:10:00~15:00
※期間中土産物売店あり
※許可されている以外の私有地には立ち入らないでください。
■■INFORMATION■■
青谷梅林
問い合わせ:0774-56-4018(城陽市商工観光課)
住所:城陽市中中山
入園料:無料
アクセス:JR山城青谷駅から徒歩20分、近鉄新田辺駅から京都京阪バス「多賀口バス停」下車徒歩25分
まるで隠れ里のような宇治田原の里山にひっそりと咲き誇る梅の花
【宇治田原町】高尾地区の梅林/見頃:3月頃
宇治茶の産地として知られる宇治田原町。こちらの高尾(こおの)地区は大峰山系の中腹に位置し、「弘法大師の井戸」や「施基皇子(田原天皇)」の伝承に彩られた隠れ里の雰囲気を現代に伝えています。
高尾地区の集落の周辺や山上にはたくさんの梅が植栽。京都市内方面を望む景観と織りなす絶景は、まるで一幅の絵巻物を思わせる美しさです。標高が高い場所にあるため、他の梅林に比べて開花時期が遅く、ハイキングシーズンが本格化する3月頃に見頃を迎えるとのこと。特に、集落から林道を上った場所は梅の木がたくさんあり、満開時には見応えも十分だそうです。
ただし、こちらは私有地のため、梅林内でのお花見はできませんのでご注意ください。
■■INFORMATION■■
高尾地区の梅林
TEL:0774-88-6638(宇治田原町産業観光課)
住所:宇治田原町大字高尾小字向ヒ坂他
アクセス:JR奈良線宇治駅・京阪宇治駅・近鉄新田辺駅から京都京阪バス「維中前(いちゅうまえ)行き」「緑苑坂(りょくえんざか)行き」「工業団地行き」のいずれかに乗車。「下町(しもまち)」バス停から徒歩約45分
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