「本館のみ」になった『須磨海浜水族園』。入園料半額でどんな感じに?新しい「ペンギン広場」も見てきた
「本館のみ」となった「スマスイ」。新たにできた「ペンギン広場」や「スマスイミュージアム」をチェックしてきました。
神戸市須磨区若宮町1-3-5
2024年に向けて「須磨海浜公園」一帯を再整備するのにあたり、水族園も建替えられます。
2021年3月から『神戸市立須磨水族園(スマスイ)』は「本館のみ」の営業となり、大人の入園料が1300円⇒700円とほぼ半額になりました。概要についてはコチラ↓↓↓
こちらが縮小後の「園内マップ」、本館のみの表示となりました。3階まである本館のこれまで使われていなかったスペースを活用したり、コーナーを変えたりしてます。
1階の展示には大きな変更はありませんが、大水槽の前には「飼育員」などのスタッフやお客さんのスマスイへのメッセージが貼りだされてます。
2階は、海水魚だったところが、淡水魚エリアになってます。「世界のさかな館」などから引っ越してきた生き物で、希少な「オオサンショウウオ」や他の国からいただいた生き物などを展示。
時々入れ替えたりもするそうなので、ギュッと見どころを絞って楽しめるという形です。
大きく変わっているのは、「3階」です。
これまで「イルカライブ」の時間が迫っていたり、「ラッコ館」など本館以外の人気館に足が向いたりで、3階あったっけ?という人もいるかもしれませんが、ミュージアムショップ横などの「階段」や「エレベーター」で上がることができます。
屋上部分に出られる3階「水辺のふれあい遊園」。
エサやりができる「ウミガメ」ゾーンや、「カピバラ」を見ながら足湯に入れる施設などはそのままに「ペンギン広場」が新設されました。※足湯はコロナ感染防止のため休止中
海側ゾーンが「ペンギン広場」になってまして、独立してあった「ペンギン館」からやってきた43羽のペンギンたちをけっこう間近に見られる距離感です。
「エサの時間」というのは告知されてませんが、飼育員さんにワラワラと寄ってくる姿は結構な迫力かと。
コロナなどが落ち着けば、ペンギンのお散歩イベントなども検討していくそう。
プール部分は、シースルーというわけにはいかず、ダイナミックに泳ぐ様子は「上からだけ」です。
ただ、柵の向こうに海が見えて海風も感じられるので、より自然な雰囲気の中みられるともいえます。
「ペンギン広場」の西隣には「調整中」というスペースが。元々は「アシカ」がいた場所だそうで、近々「何か」が引っ越してくるそうです。
工事のため本館の外にあった「おべんとう広場」は利用できなくなりましたが、3階の「水辺のふれあい遊園」の入口には、喫茶スペースがあります。
12テーブル48脚、透明の屋根もあるので開放感を感じながら、休憩するには十分かと。
食べ物や飲み物も買えまして、お店で焼いている「うみがめのメロンパン(220円)」が看板メニュー。
これに「厚切りバター」などを挟んだ「台湾発祥」という食べ方が、今年の正月の「期間限定」で登場して、好評だったのでそのまま継続販売されてます。
そして3階のエレベーター横にできたのが「スマスイミュージアム」。過去から未来までの「スマスイ」の姿が展示されてます。
今は入れなくなってしまった「ラッコ館」や「イルカ館」などについても写真や動画で紹介。
第1回の「イルカライブ」なども動画で流されてます。
ちなみに、最初の頃と現在のイルカではジャンプの高さが全然違うそう。32年の間に調教の技術も上がったということみたい。
壁一面には、スマスイの歴史がまとめられてます。
そもそも神戸の水族館の歴史は、明治30年(1897)にできた「日本初」といわれる「和楽園水族館」からですが、須磨に水族館ができたのは1957年。
当初は「神戸市立須磨水族館」としてスタートし1987年5月の「30年記念日」に閉館。
その約2か月後に「須磨海浜水族園」として全面リニューアルした今の形に。つまり、今度のは「2度目」の建て替え工事というわけです。
名前が「水族館」から「水族園」になったのは、好きな展示館に自由に出入りしたり、自然の緑の中で憩いを感じたりと「公”園“」感覚で楽しめるような作りになったからだそう。
さらに、奥にはこれからの姿を知ることができるスペースも。展示によると次は「神戸須磨シーワールド」という名前になるようです。
イメージの模型が置かれてまして、「イルカ」と「シャチ」のパフォーマンスを観る施設がそれぞれどーんと目に入ってきます。
この模型の部分以外にも、ホテルが建ちますし、えらい変わるんだなぁというのが想像しやすいんじゃないでしょうか。
帰りに立ち寄るであろう2階「ミュージアムショップ」。屋外のフードコート前にあったお店にはもう行けないので、ココだけになります。
ここでは、スマスイオリジナルの「ぬいぐるみ」の推しメンが変わってました。
オリジナルの「ぬいぐるみ」は「飼育員監修」の細部にまでこだわった造りで、2月末までは「イルカ」が絶対的な推しメンでした。
ラストライブを見に来た人が続々と買って帰り、すっかり売り切れ。イルカも観れなくなったこともあり、今後は「追加生産なし」。
唯一買えるオリジナルイルカは、何と…1体20万円。こちらは、もともと「受注生産」なので、最後まで買えるとか…まぁおサイフ事情的に買えないですけど…
そこで売り場の「推しメン」となったのがオリジナルの「ペンギン」。
「鼻の穴」や「おしりの穴」が細かく再現されてます。Sサイズ1900円/SSサイズ1100円。
ちなみに、神戸出身のイラストレーター「山崎 秀昭さん」が描いた海の生き物のオリジナルグッズがいろいろとありますが、こちらも生産終了。今ある分でおしまいとのこと。
新しい水族園にはキャラクターは「引き継がれない」そうです。寂しい気もしますが、世界観がガラッと変わるんでしょうね。
本館以外がどうなっているかというと、乗り物などがあった「プレイランド」はすでに取り壊しが始まってました。
「ラッコ」など生き物がいる場所に関しては、他の園などへの引っ越しが終わってから工事スタートとのこと。
最後に広報の方にお話を聞いたところ、「本館のみ」となったスマスイでは「いままでスポットが当たらなかった生き物にも注目してほしい」とのこと。
展示のひとつひとつのキャッチフレーズも「きれいな花には棘(とげ)がある」など工夫されてるので、本館にしぼってじっくりまわってみたら知らなかった生き物の世界が広がるかもしれません。
◆関連リンク
・神戸市立須磨海浜水族園 – 公式サイト