宮原知子&紀平梨花、両選手が滑り初め!宇治市太陽が丘に「木下アカデミー京都アイスアリーナ」オープン
グランプリファイナルが終了し、シーズン真っ只中の去る12月15日、京都府宇治市・山城総合運動公園(太陽が丘)の宇治側ゲート(北東側入口)向かい側に京都唯一となる通年営業のアイススケートリンク「木下アカデミー京都アイスアリーナ」がオープンしました!前日に開催されたオープン記念イベントにお邪魔してきましたので、その様子とともに館内を徹底レポートします!!
京都府民待望の通年型アイススケートリンク誕生!
最高気温15度前後と、12月にしてはかなりポカポカ陽気が予想された12月14日。スケート関係者はもちろん、京都府民が待ちに待ったアイススケートリンクの完成を記念して竣工祝賀式が開催されました。宇治市にある山城総合運動公園(太陽が丘)の北東側。
看板を発見し、「あ!ここですね!」とカメラマンと車で到着するなり、専用駐車場に止まっている車の多さにビックリ!! 合同取材とは聞いていたものの、想像を超える多さに注目の高さを実感しました。
広々とした駐車場に、「木下アカデミー京都アイスアリーナ」のロゴが描かれた立派な建物がドドーン!
竣工祝賀式は「おうじちゃま」がお出迎え♪
続々到着する来賓客や報道陣を、地元宇治市のご当地キャラクター・チャチャ王国のおうじちゃまが出迎えてくれます。
ガラス張りのエントランスを入り、プレス受付を済ませ、早速リンクへ向かいます。通路にはオープンを祝う花輪が並びお祝いムード満点!
何もかもが新しい!レンタルシューズも!
花輪の次に目に飛び込んできたのは、真新しいレンタルシューズ。サイズごとに陳列されています。
シューズの陳列棚のすぐ側に、ベンチとロッカーが設置されているので、履き替えもスムーズ。
小さめのサイズには憧れの白いシューズも!
そしてここで白いシューズを発見!レンタルシューズは黒が一般的なイメージなので、自分が履くわけでもないのに一気にテンションが上がりました(笑)。サイズが限られているようですが、嬉しくないですか〜? 白いスケートシューズって、フィギュアスケーターになった気分で、お姫様&王子様感があってステキですよね〜☆
いざ!氷の世界へ
いよいよアリーナへ!とドアを開けると…さ、さぶいっ!! とにかく寒い!どこでもドアで極寒の国にでも来たかのような寒さに一瞬ひるみました(笑)。「でも大丈夫!」と言わんばかりに、即座にインナーダウンにカイロ、手袋…と準備してきた防寒具を次々取り出し、万全の態勢で臨みます。
できたてホヤホヤ?のアイスリンクを見るのは初めてなので、ツルピカな氷面を見ただけで胸が躍りました。この美しい氷の上で舞う、宮原選手と紀平選手の姿を間近で観られるのか〜!と思うと、もうワクワクが止まりません!! が、その前に、ここでリンクの概要をご紹介します。
リンクは第1と第2の2面
通年&24時間営業(一般利用は10時〜17時45分)というのが最大の特徴となるアイスアリーナ。リンクは第1と第2の合計2面。第1は国際規格に対応した30m×60m、第2は18m×46m。
夜間〜早朝は競技者などによる専用利用とされていて、フィギュアスケート、スピードスケート(ショートトラック)、アイスホッケーのほか、カーリングなどに使用されるようです。
竣工祝賀式典スタート!
アイススケート関係者、建築やPRに関わった方々、報道陣と大勢が詰めかけ、竣工祝賀式が開幕。
主催者による式辞のあと、来賓として京都府・西脇隆俊知事が祝辞を述べ、京都府議会議長、宇治市長、日本スケート連盟会長、京都府スケート連盟会長の祝辞が続きます。
アイススケート&ウィンタースポーツの聖地を目指して
「待ちわびた」感いっぱいの京都府スケート連盟会長・田中英之氏のコメントが印象的でした。「『練習するところが無い、練習場所を作って欲しい』という選手の声がきっかけ。完成に至るまで何度も計画が頓挫した。(オープンできて)凄く嬉しい。西はこの京都から世界に通用する選手が育ってくれるように」と自身の気持ちを吐露し、万感の想いでこの場に立っていることがうかがえました。
主催者、京都府知事、スケート関係者らによるテープカット!
テレビでよく見るあのシーンですね。主催者、来賓の方々によるテープカットで祝賀ムードいっぱいの会場。拍手喝采で式典は終了。会場は極寒でしたが、関係者の皆さんの想いが伝わってくるHOTな式典でした。
次はいよいよ!ということで、場所取りのためと見せかけて、単純に気持ちがはやってリンク際に早々に移動。スタンバイ完了!テレビカメラもきちんと一列に整列しています。
お待ちかねの宮原知子&紀平梨花、両選手が登場!
「まだかな?まだかな?」とそわそわしながら待っていると、颯爽と両選手がリンクに登場。何の変哲も無かったリンクが、キラッキラのステージに早変わり。「かわいい!」「すごーい!」とカメラマンと二人、興奮しまくり。ウォーミングアップとはいえ、その姿と華麗なスケーティングに、一瞬にして目も心も奪われました。
日本の女子フィギュア選手の中で特に美しい脚をされていると、かねてから思っていた両選手を間近で見て、「エエ脚してはるわ〜〜〜」と思わず心の声が漏れてしまいました(笑)。
ショーでは、今期のプログラムを披露
ウォーミングアップを終え、待ちに待ったショータイム! まずは、先日のグランプリファイナルに出場し、4位の成績を残した紀平選手から。
プログラムは、2019グランプリシリーズ・カナダ大会のエキシビジョンなどで披露した「Spirit」(by ビヨンセ)。このゴールドベージュカラーの衣装と、ヘッドアクセサリー、紀平選手の柔和なお顔立ちと雰囲気によくマッチしていますよね〜。あくまで個人的な感想ですが、会場のライトに反射した光が上品で、「衣装やアクセサリーって、テレビで見るより、生で見る方が断然キレイだな〜」と思いました。
初・生鑑賞のフィギュアスケート。コーチでもないのに、世界屈指のトップスケーターの滑りをリンクサイドの至近距離で観られるなんてサイコーです!
手が届きそうな距離を通り過ぎる度、そしてジャンプ、スピンと大技を繰り広げる度に「おぉ〜!」「うぃ〜!」と、声にならない声が出てしまっておりました(笑)。だって凄いんです!! しなやかで美しいんですよね〜。見惚れていたら、あっという間に演技終了。
「ミス・パーフェクト」の異名を持つ宮原選手は、今シーズンのショートプログラムを披露してくれました。オリエンタルな曲の雰囲気に合わせた独特な振り付けと、パンツの衣装で、これまでの宮原選手と違ったイメージが楽しめるプログラム。
宮原選手も自身のブログでこうコメントされています。「新しい挑戦として少し変わったものをと思い、選曲致しました。振り付けはブノワ・リショーさんです。これまでの自分にはなかった動きがたくさん入り、難しいプログラムですが、思い切り滑りたいと思います」
夢のような10分間はあっという間に終了。ジャンプはもちろん、スピン、ステップとトップレベルの演技を視覚で楽しむだけでなく、氷の上を滑る、削るブレードの音、選手が滑り抜ける風、そして冷たく澄んだ空気…と五感で楽しむことができました。
みなさんもぜひ生観戦してみてください!! フィギュアスケート、感動すること間違い無し!です。
可愛いご当地キャラたちと一緒に囲み取材
興奮冷めやらぬなか、続いて選手の囲み取材。玄関でお出迎えしてくれたおうじちゃまに、京都府広報監まゆまろ、宇治市のちはや姫も加わり、不思議な5ショットでスタート!
新しいリンクの完成に両選手がコメント。地元・京都出身の宮原選手は「氷も凄く綺麗で滑りやすい。オープンイベントで滑れて嬉しい。ホームタウンに戻ってきたという気持ちで練習できるのでワクワクする。小さい子どもたちもたくさん練習する機会が増える」。紀平選手は「新しいリンクでとても滑りやすい。練習時間も確保できるし、今まで以上に練習に力が入れられる」と関西を拠点に置く両選手も、新しいリンクに期待を寄せている様子。
おうじちゃまと手をつなぐ宮原選手に萌え〜♡
報道陣の質問に答えるなか、宮原選手がおうじちゃまと手をつないでいるのを私は見逃しませんでしたよー! いつもクールで、真面目な印象の宮原選手が可愛くて可愛くて、萌えました♡
宮原選手は、ネーミングライツを獲得した木下アカデミー所属ということで、ここを拠点に練習する可能性もありそうですね。一般利用とは時間帯が別なので(貸切利用時は見学も不可)、練習風景を見ることはできませんが、トップスケーターが練習するリンクで滑れるというのは魅力的ですよね。
第1部終了後、館内探索してみました!
暖かい場所からの見学も
囲み取材が終了し、第1部は終了。第2部まで時間があったので、館内をひと通り見て回りました。
アリーナには大きな窓が設けられているので、寒いリンクの側まで行かなくても、暖房の利いた2階からリンクの様子を見学することができます。
2階からはこんな感じで見えます。お子さんのレッスン見学などの際にも便利ですよね。
アリーナの入り口側、レンタルシューズスペースにはリンクを映し出すモニターも設置。こちらも暖房が利いていて、近くにドリンクやアイスクリームの自動販売機も設置されているので、休憩しながら中の様子を見ることができます。
平昌オリンピックから拝借!?
リンクの周りのガラス板は、平昌オリンピックの際に使用されたものを譲り受け有効活用しているのだとか。コスト削減のためとはいえ、「羽生結弦選手の金メダル連覇を懸けた決死の演技が披露された、あの舞台に居たのね、あそこで見守っていたのね」なんて思うと感慨深いですよね。
氷は溶かさず、選手の身体は冷やさず
さらに、スケートリンクには珍しい設備を試験的に導入。ぐるぐる回っている大型シーリングファン。「選手の身体が冷えすぎる。なんとかリンクの温度を上げられないか?」という関係者の長年の声に応えようと、暖房器具とファンを併用し、氷は溶かさずに選手の体感温度を保持すべく実証実験を行っているそう。施設管理者曰く「今日は氷が張り立てで温度が低めになっているが、今後はもう少し暖かい状態で温度が保たれる」とのこと。
便利なロッカー発見!
リンクの側にもロッカーが設置。お金を入れてロックした後でも、キーをさせば自由に取り出せるサブスペースのあるロッカーを発見! 持ったまま滑るのは嫌なんだけど、ちょこちょこ出し入れしたいモノってありますよね? 何気に便利じゃないですか、このロッカー。
レンタルシューズの側には、カーテンの仕切りがついた畳一畳程度の更衣室も。転けまくって服が濡れちゃった〜着替えたい〜…なんて時でも安心ですね。
1階、2階には控え室や貸会議室も。
振り付けの練習ができる鏡張りの部屋も。この日はスタッフ控え室として使用されていたので、美味しそうなお弁当が積み上がっていました(笑)。
2階には、アイスアリーナ完成までの様子が写されたパネルも展示されていました。館内には自動販売機のみで売店や飲食スペースはありませんので、どこかでランチでもという方はご注意を。ちなみに、私とカメラマンはこの日、山城総合運動公園隣にある宇治市植物公園内のおしゃれカフェ「レストラン&ガーデンちょうちょ」でランチをしました♪
第2部は地元小学生&保護者を招待して開催
第2部が始まる頃には、第1部スタート時以上にたくさんの車と大勢の人だかり。第2部は地元・宇治市の莵道小、莵道第二小の高学年152人とその保護者らが招待され、スケートショーの鑑賞とスケート体験が行われました。
ワクワクドキドキ入場していく子どもたち。児童10人程度にお話を聞いてみたところ、半数がアイススケート初体験、半数が遊びで連れて行ってもらったことアリとの回答。冬季のみ営業している西京極の「京都アクアリーナ」に行ったことのある人が結構居るようでした。
再び、おうじちゃまたち、ご当地キャラクターがお出迎え。子どもたちに揉みくちゃにされるの巻。
「関西シンクロLOVERS」によるシンクロスケートショー!
第2部ではシンクロナイズドスケーティングが披露されました。聞きなれない方も多いかと思いますが、日本国内では始まったばかりの新しいフィギュアスケート競技。氷上における男女混合のシンクロ競技で、通常は16人で滑り、美しい陣形変化を特徴としています。
今回ショーをしてくれたのは、関西のパイオニア的存在の「関西シンクロLOVERS」。関西に住む選手達で構成されたシンクロナイズドスケーティングチームで、この日は特別編成による演技を見せてくれました。フィギュアスケートとはまた違って、大人数で大きくリンクを使って氷上を彩る感じが実に新鮮でした。
小学校低学年の女の子が、お姉さんたちに負けないくらい上手に滑っている姿がとっても健気でキュート。
初めてスケート鑑賞する子どもも多く、感動している様子の子どもたち。「私もこんな風になりたい〜!」と夢見る女の子続出かも!?
ドキドキワクワクのスケートレッスン始まり〜!
ショーを鑑賞した後は、いよいよ嬉し恥かしスクール体験! ショーを披露した「関西シンクロLOVERS」のメンバーと、木下アカデミーのインストラクターの方々が指導をしてくれます。まずはスケートシューズに履き替え。紐の締め方がわからず、手伝ってもらう子どももチラホラ。
ヘルメットを装着し、地上で転け方のレクチャーを受けたら早速リンクへ。「えー!絶対転けるやん!怖い〜緊張する〜」とドキドキの様子の女の子たち。
手摺りに掴まりながらリンクの周りを歩く練習から。ここで既に一歩も進めず泣き出す子どもも。するとインストラクターの先生や「関西シンクロLOVERS」のメンバーがすぐさま駆けつけ優しくサポート。
そのスケーティングの華麗さとサポート力で私には、神、いや天使に見えました。泣いている子どもたちには、それどこれでは無いでしょうが。
リンクサイドで見守る保護者たち。「娘が体験したいと言ったので申し込んだ」「地元なのでオープンするのを楽しみにしていた」「今日様子を見て、明日オープンしたらまた来る予定」「一年中アイススケートができる施設は近くになかったので嬉しい」という声が聞かれました。スケート関係者だけでなく、地元の子どもや大人たちも待ちわびたオープンというわけですね。
全員がリンクに入ると、次はリンクの端から反対側まで少しずつ滑っていく練習。
子どもは吸収が早いですね。飲み込みの早い子は、勝手にスイスイ滑り始めます。
一方で転けては立ち、転けては立ちを繰り返したり。「転けてお尻打った〜!痛い〜!」と泣きじゃくり、お父さんになだめながらリンクを出る子が居たり。何事も経験。「アイススケート体験で号泣したな〜」「先生に優しく手助けしてもらったのが忘れられない」といつの日か想い出になることでしょう。
もしかしたら今回の体験を機にスケーターになる人も居るかもしれませんね。幼児から大人までスケート教室のプログラムも充実しているので、興味のある方はHPをチェックしてみてください!
この通年型リンクができたことで、フィギュアスケートを始め、アイススケート競技を楽しむ人が増え、世界に羽ばたく選手が増えるとイイですね。
一般利用&アクセスは?
チケットは券売機で
既に翌日15日にオープンしたアイスアリーナ。一般利用の方法はというと? エントランス入ってすぐのクローク横にある券売機でチケットを購入すればOK!年中無休で、料金は月曜~金曜が1200円(中学生以下700円)、土日曜は1500円(中学生以下1000円)。
マイカーはもちろん、バス利用でのアクセスも
約90台収容可能な専用パーキング(有料)のほか、「太陽が丘ゲート前」バス停から徒歩ですぐなので、JR・京阪各線「宇治」駅から出ている路線バスをご利用ください。ただし本数が少ないので事前に時間を確認しておくのがベター。
「木下アカデミー京都アイスアリーナ」から徒歩圏内にあるスーパー「フレンドマート」まで歩けばバスの本数も多いとか。宇治駅までバスで10分〜15分程度なので、スケートで遊んだ後に宇治でお茶ををしたり、平等院に寄ってみるというコースもイイですよね♪ 実際、私もこの日の帰りは、夕暮れの宇治川沿いをお散歩して、お抹茶セットをいただいて帰りました〜。
たくさんの人の想いを乗せてオープンした京都府下唯一の通年型アイスリンク。トップスケーターやそれを目指す人たちだけでなく、宇治市民、京都府民…、この先何十年とみんなに愛される場所となることでしょう!
■■information■■
木下アカデミー京都アイスアリーナ
所在地:宇治市宇治折居24
TEL:0774-24-6101(受付時間 10:00~17:00)
https://twitter.com/kyotouji_ice
中野里美
テレビでいつも見ているトップスケーターの演技を間近で観られる!と、取材が決まった時からとっても楽しみにしていました。リンクかぶりつきで観られて、ほんと感動です。ブレードが氷を削るあの音と、澄んだ空気感が今も忘れられません。「この感動をまた味わいたい!味わわせたい!」と、来年は娘とフィギュアスケート観戦に行くことを心に決めました。チケット取れるといいな〜!?